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悟浄歎異 ―沙門悟浄の手記―
著者: 中島敦
朗読: 三浦勝之
総朗読時間:43分26秒
中島敦による短編小説
昼餉ののち、師父が道ばたの松の樹の下でしばらく憩うておられる間、悟空は八戒を近くの原っぱに連出して、変身の術の練習をさせていた。
「やってみろ!」と悟空が言う。「竜になりたいとほんとうに思うんだ。いいか。ほんとうにだぜ。この上なしの、突きつめた気持で、そう思うんだ。ほかの雑念はみんな棄ててだよ。いいか。本気にだぜ。この上なしの・とことんの・本気にだぜ。」
「よし!」と八戒は眼を閉じ、印を結んだ。八戒の姿が消え、五尺ばかりの青大将が現われた。そばで見ていた俺は思わず吹出してしまった。
※本作品中には、今日からすると不適切な表現が見られますが、作品の時代背景と著者の意図を尊重し、そのままの形で配信いたします。
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目次
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悟浄歎異 ―沙門悟浄の手記―
朗読時間:43分26秒
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レビュー
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面白い。山月記もそうだが中島敦の作品はあまり小説を読まないひとにも分かりやすい。加えて声優の朗読の上手いのでよい時間となりました。
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素敵な話です。中島敦さんの中国の話はなんか不思議な気持ちにさせられます。夢の世界に入っていくような気持ちになります。
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耳順です。中島敦の中国歴史小説と言えば遺作の「李陵」。沙門悟浄の観察眼には畏れいる。本当は凄い奴だったのかなあと岸部四郎が浮かぶのは何故?