内容紹介
昭和×年の十月三日午後六時半。
玄海洋の颱風雲を帯びた曇天がもうトップリと暮れていた。
下関の桟橋へ着いた七千噸級の関釜連絡船、楽浪丸の一等船室から一人の見窄らしい西洋人がヒョロヒョロと出て来た。背丈が日本人よりも低い貧弱な老人で、何の病気かわからないが骨と皮ばかりに瘠せ衰えている。綺麗に剃り上げた頬の皺は、濡れた紙のように弾力を失って、甲板の上からトロンと見据えた大きな真珠色の瞳は、夢遊病者のソレのようにウットリと下関駅の灯を映している。
※本作品中には、今日からすると不適切な表現が見られますが、作品の時代背景と著者の意図を尊重し、そのままの形で配信いたします。
目次
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人間レコード
朗読時間:39分52秒

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mamezo
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レビュー
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耳順です。夢野久作最晩年の作品。九州日報の頃の社会風刺力は感じられないなあ。所謂、反共・国粋主義的なものを感じる。やはり久作には、ウィットがなぎとなぁ。
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とっても暗いお話。本当にありそうな話。でも聞いた後もスッキリしない感じ。
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夢野久作の大好きな脳髄が出てきたので懐かしかったです。夢野が現代に生きていたら『人間スマホ』とか書いたかもしれません。
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