内容紹介
春琴、ほんとうの名は鵙屋琴、大阪道修町の薬種商の生れで歿年は明治十九年十月十四日、墓は市内下寺町の浄土宗の某寺にある。せんだって通りかかりにお墓参りをする気になり立ち寄って案内を乞うと「鵙屋さんの墓所はこちらでございます」といって寺男が本堂のうしろの方へ連れて行った。見るとひと叢の椿の木かげに鵙屋家代々の墓が数基ならんでいるのであったが琴女の墓らしいものはそのあたりには見あたらなかった。むかし鵙屋家の娘にしかじかの人があったはずですがその人のはというとしばらく考えていて「それならあれにありますのがそれかも分りませぬ」と東側の急な坂路になっている段々の上へ連れて行く。
※本作品中には、今日からすると不適切な表現が見られますが、作品の時代背景と著者の意図を尊重し、そのままの形で配信いたします。
目次
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春琴抄(前編)
朗読時間:1時間34分15秒
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春琴抄(後編)
朗読時間:1時間34分34秒

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著者情報
朗読者情報
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やがら純子
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ナレーター
この朗読者の作品一覧へ
主な出演歴
NHK「NHKジャーナル」
テレビ朝日「スーパーモーニング」
フジテレビ「ノンストップ!」
ディズニー・チャンネル「世界のディズニーリゾートへGO!」
など。
その他、各種映像作品のナレーション。
私大にて朗読やナレーションを指導。
レビュー
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春琴と佐助の関係が良い。谷崎潤一郎の作品を聞くのは初めてでしたが、満足のいく内容でした。朗読の声も聞き取りやすくて良かった
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谷崎作品を朗読化していただきうれしいです。谷崎作品の女性は、他の同時代の作品にはみられない生き生きとした描写があります。従順な女性ではなく、我が儘な女性が多いのも現実的で今読んでも新鮮なのだと思います。谷崎作品には傑作短編が多いので、ぜひさらに多くの朗読化をお願いします。
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